カメラを始めたばかりの人はあまり気にしない機能ですが日々写真を撮っているとマニュアルモードの存在が気になってくるはずです。
また、カメラのボディにMのダイアルが付いているのは分かっているけど『使い方が難しそう』や『プロや上級者が使うモードだから自分には関係ない』と思っている人も実際に見てきました。
今回はそんな人に向けてマニュアルモードの簡単な始め方や、おすすめの練習方法などを紹介していきたいと思います。
一人でも多くの人がマニュアルモードを使えるようになってくれた嬉しいです。
そもそもマニュアルモードとは
初めにマニュアルモードが分からないという人に簡単にマニュアルモードを紹介したいと思います。
マニュアルモードはオートモードと違い自分で露出を決めるモードになります。
絞り(F値)、シャッタースピード、ISO感度をそれぞれ自分で決めることで撮りたいイメージの写真に近づけることができます。
オートモードとは違い撮影度に設定を変える必要がありますがオートモードでは絶対に撮れない写真もマニュアルモードだと撮影可能です。
難しく考えると少しややこしいのでシンプルに考えれば大丈夫です。
マニュアルモードの設定はシンプルに考えればオッケー
マニュアルモードの設定はマニュアルモードにダイアルを変えることから始めます。
通常カメラの右上部にモードを変えるモードダイアルが付いていると思います。
どのメーカーもほぼ共通してMのマークがマニュアルモードのダイアルなのでまずはダイアルを合わせるところから始めてください。
ここからはそれぞれ露出の設定を順番に設定していくことで撮影に入っていけます。
まずは重要な絞り(F値)から設定してみましょう!
マニュアルモードの設定1
絞り(F値)を決める
初めは絞り(F値)を設定します。
何故絞り(F値)をはじめに設定するかというと撮影する被写体や背景をボカしたいイメージで絞り(F値)が決まるからです。
風景をはっきり撮りたい場合は
『8~F11位で撮ろう!』
ポートレートで背景を綺麗にぼかしたい場合は
『F1.8~F2.8位で撮ろう!!』
みたいな感じです。
設定方法はお使いのカメラやレンズによって多少異なりますが基本的にはどのメーカーも同じような設定で変えることができます。
今回はSONYを例に説明していきたいと思います。
SONYのカメラは前ダイアルと後ダイアルが付いているのでそのダイアルを回すことで絞り(F値)を変えることができます。
使っているレンズによってはレンズ側に絞りダイアルが付いていることもありますので確認してみてください。
簡単ですね!
背景のボケやピントを合わせたい範囲で絞り(F値)を決めればまずはオッケーです!
次はシャッタースピードを設定していきたいと思います。
マニュアルモードの設定2
シャッタースピードを決める
シャッタースピードは被写体が動いているか止まっているかで変わってきます。
動きのスピードが速ければ早いほどシャッタースピードは速くなります。
風景撮影や街スナップなどは被写体が止まっているのでシャッタースピードはある程度遅くても大丈夫です。
ただ手持ちで撮影できるシャッタースピードの目安がありますので使っているレンズの1/焦点距離以下になると手ブレしてしまう可能性があります。
50㎜→1/50秒
85㎜→1/85秒
望遠になればなるほど手ブレしやすくなることが分かりますね。
以上を踏まえた上で今回は1/250または1/500位を目安に設定してみてください。
晴れた野外でのスナップを目安にしていますので暗くなりがちな室内撮影や夜の野外撮影時は手持ちできるギリギリまでシャッタースピードを下げることもありますのでここはあくまでも目安ですね!!
次はISO感度の設定です。
マニュアルモードの設定3
ISO感度を決める
ISO感度は特別な撮影以外は明るさを決める最終的な設定項目です。
ここまで設定した絞り(F値)、シャッタースピードで露出が適正にならない場合がほとんどだと思いますのでここで最終調整をしていきます。
ISO感度は上げすぎると写真にノイズやザラツキが出てきてしまうのでここまで設定してきた数値で暗すぎるからといってISO感度をむやみに上げすぎるのは注意が必要です。
どのくらいで写真の劣化が出てくるかはカメラの性能に依存しますので使っているカメラがどの程度までISO感度に耐えられるかを撮りながら確認してみると分かります。
一度写真を撮った後に液晶画面でプレビュー表示して拡大すると分かりやすいです。
特に写真の位部分をよく見ると分かります。
僕が使っているSONYのα7ⅢはISO1600~3200位まではギリギリ写真として使える範囲で撮影可能です。
自分のカメラが上げられる範囲でISO感度を調整してみてください。
マニュアルモードの設定ここまでのおさらい
マニュアルモードの各設定の目安について解説してきましたがここまで設定しても露出(明るさ)が合わないと思う人もいると思います。
最終的にISO感度で調整しますが『写真が暗すぎてISO感度が上がりすぎてしまう』という人はシャッタースピードで調整する必要があります。
1/250で設定したシャッタースピードを1/200や1/125にして露出を合わせてみてください。
またシャッタースピードを落としてもまだ写真が暗くなってしま場合は絞り(F値)で調整してみましょう!!
現在の絞り(F値)がF8ならF7.1やF6.3に思い切って下げてみてください。
絞り(F値)→シャッタースピード→ISO感度
ISO感度→シャッタースピード→絞り(F値)
まずはこのような流れでマニュアルモードに慣れて分かってきたら自分のやり方や設定方法を確立していきましょう!!
おすすめの練習方法も合わせて紹介します。
マニュアルモードの練習には絞り優先モードがおすすめ
カメラには色々なモードがありオートモードやマニュアルモード以外にも様々なモードが存在します。
その中の一つに絞り優先モードがあり、マニュアルモードに慣れるためにはおすすめのモードになります。
『マニュアルモードが難しい』『少しずつ理解していきたい』という人は絞り優先モードから使ってみてください。
設定方法は簡単です。
マニュアルモード同様カメラ左上部にあるモードダイアルを『A』に合わせます。
その後は絞り(F値)のみを自分で変えながら撮影するだけです。
シャッタースピードやISO感度はカメラ側がオートで調整してくれるので絞り(F値)の変化でどのように写真のイメージが変わっていくかを理解できるようになります。
- ポートレート→開放で背景を綺麗にぼかす
- 風景写真→F8~F11でレンズの性能を最大限に発揮する
シャッタースピード優先モードも使ってみる
シャッタースピード優先モードはモード切替ダイアルの『S』に合わせて撮影する機能です。
先ほど解説した『A』モードと少し似ていますがSモードはシャッタースピードを自分で決めて絞り(F値)やISO感度はカメラ側で自動的に設定してくれるモードになります。
撮る被写体でシャッタースピードを変えて撮影することによってシャッタースピードに対する理解が深まります。
またシャッタースピードは独特な写真表現が可能なため流し撮りや車のライトの軌跡なども撮影可能です。
ただ、手持ちで撮影できるシャッタースピードは限られているためあまり遅すぎると手ブレを起こしやすくなってしまうので注意が必要です。
その場合は三脚を使うことで解決しますが三脚を持って行くような本格的な撮影は限られますよね。
流し撮りは手持ちで行うことが多いので是非一度チャレンジしてみてください!!
マニュアルモードの設定まとめ
マニュアルモードについて解説しました。
使い始めるとマニュアルモードで撮影する機会が増えてほとんどマニュアルモードしか使わなくなります。
またAモードやSモードはカメラによってダイアルの表記が違いますが必ず付いている機能です。
マニュアルモードモードの理解を深めるために是非活用してみてください。